[2000.11.05]
  ワイヤード戦争論の序章


 ▼パレスチナとイスラエル ネット上でも続く衝突(CNN.co.jp)
  http://www.cnn.co.jp/2000/TECH/11/03/mideast.webwar/index.html


 戦争というには,まだあまりにも幼稚な戦いが,起きている。まるで子供同士の殴り合いのような様相だが,次第により組織的な攻撃へと進化し,本当の戦争論が必要となる。今はまだ,その序章だ。

 イスラエルとパレスチナの衝突が,双方のウェブサイトの不正侵入,破壊活動に飛び火している。アラブ寄りの何者かは,イスラエル政府のサイトを2日間接続不能にし,パレスチナのプロバイダーは,顧客を守るための防衛策の必要に迫られている。

 この記事の話は,FBIが米国にも影響が出るかもしれないと警告(ZDNet Newsの記事),その矢先にイスラエルで事業展開しているルーセント・テクノロジーズ社がサイト攻撃される,とつながってきた(CNET Japanの記事)。サイバー戦争という言葉はあまりにも安易だが,実際に国家同士がネットワーク上で攻撃しあうというのはあまり例がない(といっても今回も政府同士が攻撃しているわけではないが)。台湾のクラッカーが中国政府サイトを攻撃したり(CNET Japanの記事),南京大虐殺を批判して日本政府のサイトを攻撃したような例があるが(過去記事),報復行為がなければ戦争にならない。中東の争いは,報復の繰り返しの様相となっている。これは,戦争だ。

 人間は多くの戦争を体験し,そのなかで組織として攻撃することが,もっとも効果的であると気付いた。兵器を組織し,人民を組織し,理論を組織して,戦いに挑む。だが,現代ワイヤードの,電子メールの無差別送信や,Dos攻撃は,まだ組織化されていない。そこがまだ,人々に,これが戦争であるという本当の恐怖を与えない理由だ。当然,このような戦争は進化し,より効率的な攻撃となる。政府組織の壊滅,情報の混乱,通信手段の断絶…。血が流れずとも,国家を滅ぼすことは,できる。


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